- » 1. 自動オーバークロック機能の進化に注目!
- 2. メモリオーバークロックのコツは?
- 3. 4大メーカーのUEFI設定をチェック
自動オーバークロック機能の進化に注目!
Core i9-11900KとCore i9-11900KFははIntel Adaptive Boost Technology(以下、ABT)という最新の自動オーバークロック機能が利用可能です。これは、第10世代から実装されたIntel Thermal Velocity Boostをも超える機能で、全コア負荷時のブーストクロックが4.8GHzから5.1GHzまで向上します。手動オーバークロックの限界値が52~53倍なので、オーバークロッカーも驚きの高クロックです。
高クロック達成のためにCPU電圧が高くなるので、使いこなすためには冷却がキモとなります。Noctua NH-D15やDEEPCOOL ASSASSIN IIIのような、大型ハイエンド空冷でも冷却が追い付かないため、280mmまたは360mmのラジエターを搭載する簡易水冷クーラーの使用がマストです。
大型ラジエターを搭載する簡易水冷クーラーであったとしても、実売価格が1万円台前半の格安品だと性能不足になることがあるのでその点は注意が必要です。
CPUの限界付近までクロックが上がるため上級者向けなイメージのあるABTですが、Intel Speed Optimizerというほどほどに自動オーバークロックしてくれる機能も用意されています。Intel純正のオーバークロック用ユーティリティであるIntel Extreme Tuning Utility内から設定を有効化可能です。CPUの個体差にもよりますが、ABTと定格状態の間位の性能になります。性能だけでなく温度や消費電力も参考にして頂きつつ、環境に合った機能を使うと良いでしょう。
ABT
Intel Adaptive Boost Technologyの設定はUEFIから行います。最新BIOSではシングルスレッド性能を落とさずに全コア負荷時の電力制限を行う251Wプロファイルが実装されました。
※使用製品はMSI MEG Z590 ACE
Speed Optimizer
Intel Extreme Tuning Utility内から設定をワンクリックで適用可能。Optimize Nowをクリックすれば設定が有効になります。
XTU3
Intel Extreme Tuning Utilityでも詳細なオーバークロック設定が可能。モニタリング機能やベンチマーク機能、負荷テスト機能まで搭載されている。
自動オーバークロックを使いこなすためのシミオシパーツ
75A SPSを採用するMSIのZ590マザーボード。16+1+1構成の電源回路はフェーズダブラーを使わない並列実装仕様。ヒートシンクは造形が細かく放熱性に優れます。このクラスではトップクラスの電源回路を誇る逸品です。
MSIの人気シリーズTOMAHAWKの最新モデル。2oz銅箔採用のPCBは放熱性が高く、12+2+1構成の電源回路を備えます。B560チップセット搭載ながらDDR4-5066をサポートするなど高いメモリOC耐性を誇ります
格安簡易水冷クーラーの人気モデル。360mmのラジエターを搭載しつつも1万円台前半という手に取りやすい価格が人気の秘密。ASSASSIN IIIで評価されているDEEPCOOL製なので格安モデルの中ではしっかりと冷えます。ARGB対応なので見た目も良し。
水冷ヘッドに液晶ディスプレイとファンを搭載する360mmモデル。電源回路もしっかりと冷やせます。Asetek社のOEM品かつ、Core i9-11900Kのレビューキットにも採用されていたほどなので、性能はトップクラスです。
冷却力と静音性のバランスが取れた優等生。水冷ヘッドには2.36型液晶パネルを搭載し、システム情報や画像等を表示可能。魅せるPC用としてもオススメです。
性能の高さから人気のCORSAIRの簡易水冷クーラー。280mmサイズでは最高峰の性能で、場合によっては360mm製品に勝つ場合さえもあります。140mmファン搭載モデルなので、低回転でも風量を稼ぎやすく静音性も高いです。水冷ヘッドとファンにARGBが搭載されているので性能だけでなく見た目も申し分ないです