【2019年最新版】ゲームジャンル別!
ゲーミングノートPCの選び方 虎の巻
―VR・3D・2Dあなたがプレイしたいのはどれ?―
「パソコンゲームをしたいけど、デスクトップは大きすぎる……」と考えている方は意外に多いのではないでしょうか。実は、3DやVRゲームでも快適に遊べる「ゲーミングノート」というノートパソコンが、今人気を集めています。ここでは、初めてのゲーミングノート選びでも安心できるよう、ジャンルや予算、目的にあったおすすめモデルを紹介していきます。また、ゲーミングノートのメリット・デメリットも覚えておきましょう。
<目次>
ゲーミングノートとはどんなもの?
ゲーミングノートとは、高速グラフィックス機能や大画面モニタを搭載した、ゲームを快適に遊べる仕様を備えたノートパソコンのことです。従来、ノートパソコンはグラフィックス機能が弱いため、ゲーミングパソコンといえばデスクトップパソコンを利用するのが当たり前でした。しかし、最近になって、グラフィックス機能を強化したノートパソコンが急増。それがゲーミングノートなのです。
しかし、一口にゲームといってもさまざまなジャンルがあり、ゲームごとに必要とするスペックも異なります。予算内で最適なモデルを選ぶためには、自分のやりたいゲームを考え、そのゲームが必要とするスペックを備えたモデルを探すことが大切です。ここでは、ゲームのジャンルごとに必要なスペックやおすすめモデルを紹介していきます。
ゲーミングノートの選び方 1.VRゲームプレイ編
VR(Virtual Reality)ゲームは、VR専用ゴーグルを装着して遊ぶゲームです。VRゴーグルには、「左目用」と「右目用」という2つのディスプレイが内蔵され、それぞれの視点での映像が描画されます。つまり、1枚のディスプレイで遊ぶ通常のゲームの2倍の処理が必要になるということになります。そこで、VR対応ゲームを遊ぶためのパソコンは、高性能なグラフィックスと両眼分、2画面の描画であることが求められるのです。
注意したいのが、接続端子。VRゴーグルの中にはDisplayPort端子でしか接続できないものもあります。HDMI端子では接続できず、「HDMI-DisplayPort」の変換アダプターにも対応していない場合には、DisplayPort端子を装備したノートパソコンを選びましょう。また、USB Type-CポートがAlternate modeに対応している場合、USB Type-C – DisplayPortの変換アダプターを用いることも可能です。
VRゲームの主なジャンル
- アクションゲーム
- シューティングゲーム
- アドベンチャーゲーム
- リズムゲーム
- スポーツゲーム
必要スペックの目安
- CPU:Core i7
- メモリ:8GB以上(16GB推奨)
- グラフィックチップ:GeForce GTX1060以上(GeForce RTX2060以上推奨)
- HDD/SSD:256GB(HDD)(SSD推奨)
「VR Ready PC」という記載があれば、VRゲームを遊ぶことができる性能を備えたパソコンであることを表します。
スタンダード仕様ならこんなモデル
G-GEAR note N1588J-710/T
CPUは第9世代の「Core i7-9750H」、専用グラフィックチップにはハイエンド向けの「GeForce RTX2070」と、どちらも高性能なチップを採用。残像の少ない144Hz駆動液晶パネルも装備。
価格 | ¥199,800(税別) |
両面サイズ | 15.6インチ(IPS) |
CPU | Corei7-9750H |
グラフィックス機能 | NVIDIA GeForce RTX2070 |
メモリ | 16GB(8GB × 2) |
ストレージ | 512GB(SSD) |
コスパ重視ならこんなモデル
G-GEAR note N1573K-700/T
CPUには第9世代「Core i7-9750H」を採用し、グラフィックス機能にはミドルクラスの「GeForce RTX2060」を組み合わせた、バランスのとれたモデル。
価格 | ¥149,800(税別) |
両面サイズ | 15.6インチ(IPS) |
CPU | Corei7-9750H |
グラフィックス機能 | NVIDIA GeForce RTX2060 / インテルUHDグラフィックス630 |
メモリ | 16GB(8GB × 2) |
ストレージ | 256GB(SSD) |
最大限に楽しむならこんなモデル
G-GEAR note N1588Jシリーズ N1588J-720
3DもVRも余裕でこなせる、第9世代CPUとハイエンド向け専用グラフィックチップを搭載。ディスプレイは4K(3840×2160ドット)の有機EL(OLED)パネルで、暗部の表現に優れた高精細な映像でプレイを楽しむことができます。
価格 | ¥249,800(税別) |
両面サイズ | 15.6インチ(IPS) |
CPU | Corei7-9750H |
グラフィックス機能 | NVIDIA GeForce RTX2070 |
メモリ | 16GB(8GB × 2) |
ストレージ | 512GB(SSD) |
ゲーミングノートの選び方 2.3Dゲームプレイ編
「3D」のゲームとは、奥行きのある立体映像で遊ぶゲームのこと。3Dゲームは、すべてを立体的に描画しなければならず、しかも遠景まで表示しなければならないため、快適に遊ぶためには高度なグラフィックス機能が搭載されているものを選びましょう。「GeForce」(ジーフォース)といった専用グラフィックチップを搭載したモデルが必要です。
またCPUも、なるべく高速なものが搭載されているほうがいいでしょう。メモリは8GB程度あればゲームメーカーが推奨する性能は満たせますが、チャットツールやストリーミングなどを同時に行う場合は16GB程度の容量を選ぶとより安心です。
3Dゲームの主なジャンル
- FPS (一人称視点のアクションゲーム)
- フライトシミュレータ
- ロールプレイングゲーム(3D仕様のもの)
- 3Dアクションゲーム
- 街づくり型3Dシミュレーションゲーム
必要スペックの目安
- CPU:Core i5/i7
- メモリ:8~16GB
- グラフィックチップ:NVIDIA GeForce GTX1050以上(GTX1650以上推奨)
- HDD/SSD:256GB(HDD)(SSD推奨)
スタンダード仕様ならこんなモデル
G-GEAR note N1546K-710/T
10万円台前半という低価格ながら、3Dゲームでも余裕をもって遊べます。メモリもストレージも大容量で、特にストレージには高速なSSDが採用されています。
価格 | ¥119,800(税別) |
両面サイズ | 15.6インチ(IPS) |
CPU | Corei7-9750H |
グラフィックス機能 | NVIDIA GeForce GTX1650 / インテルUHDグラフィックス630 |
メモリ | 16GB(8GB × 2) |
ストレージ | 512GB(SSD) |
コスパ重視ならこんなモデル
G-GEAR note N1546K-700/T
価格を10万円近くに抑えつつ、第9世代CPUと専用グラフィックチップで3Dゲームを楽しめるスペックを備えています。バーチャルサラウンドによる臨場感の高い効果音を楽しめる「Sound Blaster Cinema5」や、4K出力にも対応。
価格 | ¥109,800(税別) |
両面サイズ | 15.6インチ(IPS) |
CPU | Corei7-9750H |
グラフィックス機能 | NVIDIA GeForce GTX1650 / インテルUHDグラフィックス630 |
メモリ | 8GB(8GB × 1) |
ストレージ | 256GB(SSD) |
最大限に楽しむならこんなモデル
MSI GL73-8SD-285JP
17.3型の大画面に、大容量ストレージと大容量メモリを搭載。3Dゲームでも余裕をもって遊べるだけでなく、VRゲームにも対応できるスペックです。
価格 | ¥182,380 |
両面サイズ | 17.3型 |
CPU | Corei7-8750H |
グラフィックス機能 | GeForce GTX1660 Ti |
メモリ | 16GB(8GB × 2) |
ストレージ | 1TB(HDD) + 256GB(SSD) |
知っておこう!「必要スペック」と「推奨スペック」の違い
3Dゲームの多くは、公式ページに「必要スペック」や「推奨スペック」が記載されています。必要スペックは「満たしていないとゲームが起動しない」というスペックで、推奨スペックは「ゲームを快適に遊べる」というスペックです。
推奨スペックを満たしていない場合、ゲームを起動して遊ぶことはできますが、解像度が粗くなったりコマ落ちが発生したりします。そのため、予算が許せば推奨スペックを満たすモデルを選ぶといいでしょう。
逆に、CPUやグラフィックス機能が推奨スペックを超えるモデルを選んだ場合は、より高精細な解像度と滑らかな動きでゲームを楽しむことができます。人気の高い有名なゲームでは、そのゲームをどのくらい快適に遊べるかをチェックする「公式ベンチマークソフト」が用意されていることもあります。また、ゲーミングノートのカタログには、そのモデルでのベンチマーク結果が載っていることもあるので、参考にするといいでしょう。遊びたいゲームのベンチマーク結果が「快適に遊べるレベル」のモデルを買うのがおすすめです。
ゲーミングノートの選び方 3.2Dゲームプレイ編
「2D」のゲームとは、2次元つまり平面上でキャラクターが動くゲームのことです。2Dのグラフィックスは、3D(3次元、立体)のグラフィックスに比べてはるかに低い負荷で描画できるため、エントリークラスの専用グラフィックチップを搭載したモデルや、場合によっては専用グラフィックチップを搭載していないモデルでもゲーム側で画質設定を調整することで、十分快適に遊べます。また、パズルゲームやブラウザゲームはCPUにかかる負荷も低めなので、高速なCPUも必要としません。予算に余裕ができた場合には、そのぶん大画面液晶を搭載したモデルや、Windowsや各ゲームの起動が速くなる「SSD」を搭載したモデルを選択するといいでしょう。
2Dゲームの主なジャンル
- パズルゲーム
- シミュレーションゲーム(歴史ものなど)
- 2D MMORPG
- テーブルゲーム(将棋・麻雀・トランプなど)
- ブラウザゲーム
必要スペックの目安
- CPU:Core i3/i5
- メモリ:8GB
- グラフィックチップ:NVIDIA GeForce GTX1050 または 内蔵グラフィックス機能
- HDD/SSD:256GB(HDD)(予算に余裕があればSSD)
スタンダード仕様ならこんなモデル
eX.computer note N1503K-520/T2
いわゆるゲーミングノートには分類されていないものの、15.6型の大画面ディスプレイを搭載。ミドルクラスのCPU「Core i5 8250U」と、CPU内蔵のグラフィックス機能「UHD graphics 620 (内蔵)」で、ほとんどの2Dゲームを快適にプレイできます。
価格 | |
両面サイズ | 15.6型ワイド |
CPU | Intel Corei5-8250U |
グラフィックス機能 | インテルUHDグラフィックス620 |
メモリ | 8GB |
ストレージ | 240GB(SSD) |
コスパ重視ならこんなモデル
eX.computer note N1503K-310T/8G
15.6インチの大画面ディスプレイを搭載。エントリークラスのCPU「Core i3-8130U」とCPU内蔵のグラフィックス機能「UHD graphics 620 (内蔵)」で、2Dゲームならば十分遊べるハイコスパモデルです。
価格 | ¥62,800(税別) |
両面サイズ | 15.6インチ |
CPU | Corei3-8130U |
グラフィックス機能 | インテルUHDグラフィックス620 |
メモリ | 8GB(8GB × 1) |
ストレージ | 240GB(SSD) |
最大限に楽しむならこんなモデル
G-GEAR note N1546K-710/T
最新である第9世代CPU「Core i7-9750H」に、ミドルクラスの専用グラフィックチップ「GeForce GTX1650」を組み合わせ、2Dゲームだけでなく3Dゲームに十分対応できるスペック。大容量メモリとストレージで、動画編集やビジネス用途も快適にこなせます。
価格 | ¥119,800(税別) |
両面サイズ | 15.6インチ(IPS) |
CPU | Corei7-9750H |
グラフィックス機能 | NVIDIA GeForce GTX1650 / インテルUHDグラフィックス630 |
メモリ | 16GB(8GB × 2) |
ストレージ | 512GB(SSD) |
ゲーミングノート選びにマスト!スペックの見方を覚えよう
パソコンのカタログにはさまざまなスペックが表記されています。またゲームにも、「最低動作条件」「推奨条件」のように、動作に必要なスペックが明記されていることがほとんどです。これらのスペックの項目が、それぞれどのような意味を持っているのか解説していきます。
CPU
パソコンの「頭脳」にあたる部分で、ほとんどの処理を行っています。つまりCPUの速さが、動作速度の大部分に影響するということです。CPUには「型番」「世代数」「クロック周波数」などが表記されており、どれも数字が大きいほど性能がよく高速であるといえます。
メモリ(RAM)
パソコンが動作する際に、一時的に記憶しておくべきデータを保存しておく部品です。「一時的に記憶しておくべきデータ」が多くなってメモリ容量が足りなくなると、そのデータはメモリより低速なHDDやSSDに書き込まれることになるため、動作速度が大きく低下してしまうなど、パソコンの処理速度を左右します。
HDD/SSD
ソフト本体や、データファイルを保存しておくための部品です。HDDは安価で大容量、SSDは高価ですが高速・静音です。ゲーム用としては、HDDでも問題ありません。SSDの場合は、Windowsやゲームの起動がやや高速になるというメリットがあります。
グラフィックス
パソコンで、画面にグラフィックス(映像)を描画する役割を担っているのが「グラフィックス機能」。通常は、CPU(または「チップセット」と呼ばれる部品)に内蔵されたグラフィックス機能で描画しています。これを「内蔵グラフィックス機能」や「オンボードグラフィックス機能」などと呼びます。しかし、3DやVRゲームでは高度な描画処理を行うため、内蔵グラフィックス機能では処理が間に合わず、コマ落ちなどの原因になります。そのような場合に利用されるのが、「専用グラフィックチップ」や「グラフィックチップ」と呼ばれる部品。グラフィックスの描画を専門に行う部品で、3DやVRゲームなどを高速に描画することができます。スペックを見たとき、「グラフィック機能」「グラフィックチップ」「ビデオ機能」といった項目が「プロフェッサー内蔵」や「Intel(インテル)○○○」となっているものが内蔵グラフィックス機能、「GeForce ○○○」「Radeon○○○」となっているものが専用グラフィックチップです。
ゲーミングノートのメリット・デメリット
デスクトップタイプのゲーミングパソコンと比べた場合、ゲーミングノートにはどのような違いがあるのでしょうか。そのメリットとデメリットを知っておきましょう。
メリット1.設置場所の省スペース化ができる
デスクトップパソコンの多くは床置きが必要で、液晶モニタやキーボード、マウスなどのスペースも必要です。また、背面に多数のケーブルを接続する必要もあります。一方、ゲーミングノートは机上のスペースだけですみ、ごちゃごちゃしたケーブルもありません。そして使っていないときには、たたんで収納しておくこともできます。
メリット2.持ち運んで遊べる
ゲーミングノートは持ち運びが可能なため、旅行や出張などに持っていくことができます。また、日常生活であっても、家の中で誰にも邪魔されない場所に移動したり、気分転換にカフェなどに持ち出してゲームに没頭したり、といった使い方が可能になります。さらに、友人宅にノートパソコンを持ち寄り、リアルな協力プレイをするのも楽しいものです。
メリット3.同じ性能ならデスクトップより予算を下げられる
デスクトップパソコンは、本体のほかにモニタ、キーボード、マウスなどを購入する必要があります。その点、ノートパソコンなら本体さえ購入すれば使用できるため、追加で必要になる費用はほとんどありません。そのため、同じような性能のパソコンで比較すると、ノートパソコンのほうが安くすむ場合がほとんどです。
デメリット1.画面やキーボードが小さくなる
ノートパソコンの特性上、画面の大きさは大きいものでも15インチ程度(20インチを超えるモデルも存在はしています)。デスクトップパソコンでは22~27インチが標準的であることを考えると、やや小さめかもしれません。それにともなって、キーボードも小さめになりがちです。しかし、ほとんどのゲーミングノートはHDMI出力を備えています。そこで、大画面で遊びたいときには家庭の液晶テレビに接続する、という解決方法があります。
またキーボードについても、別途ゲーミング用のキーボードやテンキー、マウスなどを買い足すことで解決できます。
メリット、デメリットも把握した上で、ゲーミングノートでやりたいことを明確にしましょう。自分がやりたいことに必要なスペックを備えたゲーミングノートを選び、快適なゲームプレイを楽しんでください。