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ゲーミングモニターとは?一般的なモニターとの違いは?
選び方とおすすめのスペックを解説

「eスポーツ」の人気が急上昇し、PCゲームにも熱い注目が集まっています。ゲームに欠かせないデバイスの1つ「モニター」でも、「ゲーミングモニター」というカテゴリの製品が急増。ゲーミングモニターにはどのような特徴があるのか、選ぶ際にチェックすべきスペックなども解説します。

ゲーミングモニターとは?

ゲーミングモニターとは、その名の通りゲームを快適にプレイするための性能を備えたモニターのことです。一般的なモニターとの大きな違いは、「表示遅延の少なさ」「動きの滑らかさ」の2点。

パソコンの一般的な利用法である「文書作成」「Webページ閲覧」「写真編集」などでは、画面内で何かが激しく動き回るということはあまりありません。しかしゲームの場合は、ジャンルにもよりますがキャラクターや背景など、画面内で常に激しい動きが発生していることがあります。それらの動きを、残像なく滑らかに表示できるのが、ゲーミングモニターなのです。

スポーツ・シューティング・アクションなど、動きの激しいゲームでは、ゲーミングモニターを利用すると快適度は段違いでプレイすることができます。記録を狙いたい、他人より有利に戦いたいというゲーマーにとって、ゲーミングモニターは「勝つ」ために欠かせないデバイスといえるでしょう。

ただし、すべてのゲームで必要になるわけではなく、シミュレーションゲームやカードゲーム、ボードゲームなど、画面内で激しい動きのないゲームでは不要といえます。

スペック別・ゲーミングモニターの選び方

モニターのスペック表には、いくつかの項目が並んでいます。その中でも、特にゲーミングモニターを選ぶ際に必要になる項目の意味と、選ぶ際の基準を解説します。

サイズ

パネルの大きさ(面積)のことです。斜め方向の長さをインチで示した数字になっています。大きさを選ぶポイントは、まずは設置スペース。モニターそのものを設置するスペースはもちろんのこと、大きなモニターになるほど画面から離れる必要があるため、モニター前にも広いスペースが必要になるでしょう。大きなモニターを近くから使用すると視線の移動が大きくなるため、かえってプレイしづらくなったり、疲労の原因になったりすることもあります。

一方、小さなモニターの場合は場所を選ばないものの、高解像度表示をするとキャラクターや文字などが小さく表示されてしまい、見づらくなってしまうことがあります。高解像度でプレイしたい場合には、大きなモニターを選ぶといいでしょう。 一般的なおすすめサイズは、24インチ前後。あとは設置スペースや利用する解像度との兼ね合いで決めましょう。

解像度

画面に表示されるドットの数です。「縦のドット数×横のドット数」で表され、多いほど精細な表示が可能。代表的な解像度には「FHD(1920×1080)」「WQHD (2560×1440)」「QFHD(3840×2160)」といった名称がつけられています。

ただし、どんなに大きな解像度に対応したモニターを使っていたとしても、パソコン本体とゲームが対応していなければ、その解像度で表示することはできません。QFHDまでに対応したモニターでも、パソコンのグラフィックス機能と遊びたいゲームの両方がQFHDに対応していなければ、QFHDで遊ぶことはできないということです。

ゲーミングモニターの解像度は、現在もっとも普及しているスペックでもある「FHD(1920×1080)」がおすすめです。十分なスペックのゲーミングパソコンを持っていて、精細な表示でゲームを楽しみたいという場合には、WQHDやQFHDに対応したゲーミングモニターを検討してもいいでしょう。

ゲームによっては、解像度を上げると表示の精細度が変わるだけでなく、表示内容が変わることもあります。計器がより多く表示されたり、ステータスの表示項目が多くなったりすることも。解像度はゲームの見た目だけでなく攻略にも影響するといえるのです。 なお、通常のWindowsの画面で試すとわかるように、解像度を上げるほど1つひとつの要素(アイコンや文字など)は小さく表示されます。高解像度でプレイしたい場合には、QFHDであれば27インチ以上など、大きいサイズのモニターを選ぶといいでしょう。

高解像度だから良いわけじゃない!

解像度が高いと表示は精細になりますが、その分だけ高いグラフィックス機能が求められます。QFHDで3Dゲームを遊ぶような場合には、ハイエンドの中でも上位に属するパソコンが必要。ゲーマーの中には、処理能力が足りずコマ落ちのような状態になるのを防ぐため、あえて低解像度でプレイする人もいるほどです。

パネル

パネルとは、モニター本体に内蔵されている、映像を表示するパーツのこと。モニターの根幹をなす部分といえます。パネルは大きく分けると、液晶と有機ELに大別され、さらに液晶は「TN」「IPS」「VA」の3種類に分けられます。それぞれの特徴を以下の表にまとめました。

パネル別の特徴一覧
 
TN
IPS
VA
有機EL
応答速度
視野角
コントラスト
色再現性
安さ
×
※2023年2月現在 ツクモ調べ
TNの特徴

勝ちにこだわる方にオススメしたいのが「TN」。色々な部分を犠牲にして速度に極振りしています。
ただし、視野角が狭く、コントラストや色再現性(後述)もIPSやVAに比べて劣るため、写真加工のような用途には向いていません。
※上下方向の視野角は相変わらずですが、近年は横方向の視野角がかなり改善されている傾向があります。

IPSの特徴

ゲーミングモニターも含めて今一番使われているパネルです。色再現性が良く視野角も広いという特徴があります。
以前からの欠点であった「応答速度の遅さ」と「価格の高さ」は技術の進歩によりかなり改善されており、ゲーム使用においても問題なく使える性能になっています。
大量生産の効果か、価格も他方式に比べてさほど高くない程度になりました。ゲーム以外にも幅広い用途で使いたい方にオススメです。

VAの特徴

TNとIPSの中間のような性質です。最近は価格が下がってきたIPSに押され気味ですが「コントラストの高さによる黒のキレイさ」はまだ他の方式に勝っています。角度を付けて見た場合は若干白っぽくなります。

有機ELの特徴

「有機EL(OLED)」は、液晶のように映像素子をライトで照らすのではなく、映像素子そのものが光るという構造になっています。応答速度の速さと画質の良さを両立しており、一般用途とゲーム用、どちらでも高いパフォーマンスを発揮するのが特徴です。欠点はその価格。同じインチ数では、液晶モニターに比べて格段に高い価格設定になっています。

応答速度

スペック表などにある「〇ms」の部分です。数字が小さい方が優れています。
応答速度の計測方法によって「GTG」とか「MPRT」とかありますがGTGで5ms以下、MPRTで1msと書いてあればゲーム用途として十分実用範囲です。
画面の色を変えるのに掛かる時間をさしており数字が大きいと残像感が大きかったり、極々わずかですが画面に表示されている情報が古かったりしてゲームプレイに支障が出ます。

※「GTG」とか「MPRT」に関して詳しく知りたい方はご自身で調べてみて下さい。ちょっと深いです。

表示遅延(内部遅延)低減機能

映像信号が液晶モニターに入力されたあと、画面に表示されるまでのタイムラグ「入力遅延」は、アクション系のゲームでは大きな障害となります。ゲーミングモニターの中には、「ダイレクトドライブモード」「スルーモード」など、入力遅延を低減するモードを持つ機種も存在します。より精密なプレイにこだわるならチェックしておきましょう。

リフレッシュレート

スペック表などにある「〇〇Hz」の部分で「モニターの画面が1秒間で何回書き換えられるか」と言う数字です。ゲーミングモニターの一番肝の部分です。普通のPC用モニターは60Hzで、ゲーミングモニターは144Hz以上に対応している物が多いです。
リフレッシュレートが高ければ動きが滑らかになります。俗に言う「ヌルヌル動く」と言う状態です。

注意すべき点としては、同じ解像度と画質設定の場合リフレッシュレートが高ければ高いほどPCの性能要求が高くなります。
PC性能を上げずにヌルヌル動かしたい場合は「画質設定を下げる」と言う手段があります。画像の精細さよりも動きを重視する場合に割とよく使われます。
「解像度を下げる」と言う手もありますが、デメリットが大きいのであまり使われません。

表面加工

パネルには、表面がツルツルした光沢タイプ(グレア)と、つや消しの非光沢タイプ(ノングレア)という2種類があります。光沢とノングレアのどちらがいいかは、好みで決めてかまいません。ゲームの派手な発色を存分に味わうためには、光沢がいいでしょう。光沢タイプは、発色が濃く鮮やかで、映像が美しく表示されるのが特徴です。反面、光を反射しやすいため窓や照明の光が当たらない場所にモニターを置く(壁を背にして座るなど)、ゲームをするときは照明を消すといった工夫をしましょう。

ノングレアパネルは、つや消しのような加工が施されたパネルのこと。発色は薄く地味で、ちょっと物足りないと感じるかもしれません。ただし、外光による影響を受けにくいため、長時間使っても疲れにくく、画面上で見づらい場所というものも発生しません。どうしても外光の影響を受ける場所にモニターを置かなければならないような環境では、ノングレアを選択するといいでしょう。

非光沢(ノングレア)タイプ
非光沢(ノングレア)タイプ
光沢(グレア)タイプ
光沢(グレア)タイプ

コントラスト比

「コントラスト比」とは、画面内で「もっとも明るい部分(真っ白)」と「もっとも暗い部分(真っ黒)」の、明るさの比率を示す値。「3000:1」(3000対1)のような形式で表し、この場合は「もっとも明るい部分が真っ暗な部分の3000倍明るい」ことを意味します。

前半部の数字が小さいことを「コントラスト比が低い」といい、そのようなモニターで「明暗の差が大きい映像」を表示すると、暗い部分がすべて真っ黒に潰れるという現象が発生します。これを解消するために画面の輝度を上げると、暗い部分は描写されるものの、今度は明るい部分が真っ白に。コントラスト比の高いモニターなら、このような問題は発生しません。明るい部分と暗い部分の両方を忠実に描画できるのです。

コントラスト比は高いほど良く、「1000:1」~「3000:1」を目安にするといいでしょう。また、製品によっては「HDCR」「ACR」といった実質的なコントラストを高める補正機能を持っているものもあります。

※「コントラスト」と「ダイナミックコントラスト」
コントラスト比が「10000:1」とかそれ以上大きな比で記載があった場合、それはダイナミックコントラストと言う別の指標になりますので混同しないようにご注意下さい。(メーカーや商品によっては明確に区別して表記していない場合があります)

HDR

コントラスト比のことを「ダイナミックレンジ」(Dynamic Range)ともいいます。ダイナミックレンジを大幅に高める技術が「HDR」(High Dynamic Range)です。HDRを利用するには、「パソコン(グラフィックボード)」「モニター」「ゲーム」がHDRに対応していることが必要です。

HDRに対応した環境でHDR対応ゲームを遊ぶと、「極端に明るい部分」と「極端に暗い部分」が混在するシーンでも、どちらもしっかりと表示することができます。レースゲームでトンネルを出るシーンや、FPSで暗闇をサーチライトで照らしているシーンなどが、より正確に描写されるというわけです。

色域

ゲーム用途ではさほど重要視する必要はありませんが、画像関係のソフトを使われる方には重要な項目です。
モニターは、自然界にある色をすべて表示できるわけではありません。そのモニターが表示できる色の範囲のことを「色域」といい、色域が広いほど多彩な色を表現できます。色域は、色を指定するための規格(色空間)と、場合によってはその色空間の何%を表現できるかで表記されています。色域には「sRGB」「Adobe RGB」「DCI-P3」などがあり、おおよそ「sRGB100% = AdobeRGB 72% = DCI-P3 75%」となります。

モニター接続端子

パソコン本体とモニターを接続する端子には、「DisplayPort」「HDMI」「DVI」「D-Sub」「USB Type-C」などがあります。「DisplayPort」と「HDMI」は、映像だけでなく音声も伝送することができるのが特徴です。すでにパソコンを持っている場合には、そのパソコンに装備されているのと同じ端子を備えたモニターを選択するのが無難。将来のことまで考えるなら、解像度やリフレッシュレートの点で高スペックまで対応できる「DisplayPort」を装備したモニターを選択しましょう。特定の性能や機能が「DisplayPort接続時のみ有効」ということもあります。

DisplayPort
DisplayPort
HDMI
HDMI
DVI
DVI
D-Sub
D-Sub
USB Type-C
USB Type-C

VESA規格

モニターのベストポジションは、ゲームによって変わるもの。「モニターアーム」を壁や机に固定し、そこにモニターを取り付けると、モニターの位置や角度を柔軟に調整することができます。このモニターアームには「VESA」という規格があり、VESA規格に準拠したモニターとモニターアーム同士なら、メーカーが異なっても装着可能です。VESA対応のモニターアームは種類が豊富なので、VESA規格に対応したモニターを選んでおけば安心です。

お気に入りのゲームを思う存分楽しみたいからこそ、高いお金を支払っても買うのがゲーミングモニターです。だからこそ、いざゲームをプレイしたときに「思っていたのと違う!」という事態を避けたいもの。このページで紹介した内容をしっかり頭に入れて、自分に合ったゲーミングモニターを選んでください。