更新日:2020/07/23
オーバークロッカー清水貴裕 特集企画
Core i9-10900K用
オススメマザーとクーラーはコレ
~10コア20スレッドの性能をフルに発揮させよう~ Text by 清水貴裕
-
最大10コア20スレッドとなり動作クロックも向上したIntel第10世代CPU。その分マザーボードへの負担が増えており、ブーストクロックを安定させるためにはやCPUクーラーの性能も重要になる。
定格状態でもオールコアで4.9GHz、シングルコアで5.3GHzという高い動作クロックを誇るため、オーバークロックする場合だけでなく定格状態でもパフォーマンスを最大限発揮させるためのパーツチョイスが重要だ。
これまでのテスト経験を基にオススメのマザーとクーラーを選んでみたので参考してみてほしい。
シミ的各社注目マザー
-
システム全体の消費電力値は、全コア5.2GHz(1.33V)までオーバークロックしてCINEBENCH R20を実行しても350W前後と思いの外低い結果となった。この数値だけ見ると、Ryzen Threadripperさえ動かせそうな多フェーズ構成かつ大出力な電源回路の必要性は低いとも考えられる。
しかし、高性能なDrMOSを搭載したモデルでは、サーモグラフィー計測で基板や実装部品の温度が無風状態でも50℃を超えない製品も存在する。 オーバースペックとも取れる高品質な実装によって、基板や実装部品の温度の低下や耐久性の向上などのメリットがあるのも確かだ。
エントリーからミドルの製品でも十分な電源回路を備える製品がほとんどなので、フェーズ数に惑わされずにデザインなど含めて好きな製品を選んでも問題はないので安心して欲しい。
●ASRock
-
シミコメ14フェーズ構成の電源回路を備えるゲーミングマザー。CPUコア向けは10フェーズと競合製品よりも少ないが、チョークコイルが60A品だったりコンデンサが12K品だったりとトータルで見ると電源回路の品質は高い。フィン型のVRMヒートシンクにはファンが3基搭載されており高負荷時の冷却も万全だ。Taichiの弟分的存在でコストパフォーマンスは高い。¥16,980 (税込)
●ASUS
-
シミコメ2万円台半ばながらDrMOSを採用する14フェーズ構成のVRMを備えるゲーミングマザー。チョークコイルやコンデンサも高耐久品を使用するなど、耐久性にフォーカスした作りとなっている。G-GEARでの採用実績がある事からも、その性能と信頼性は折り紙付きだ。¥14,980 (税込)
●GIGABYTE
-
シミコメ90A品のDrMOSからなる14+1フェーズの電源回路を備えるハイエンドマザー。GIGABYTEの他にMSIもこのDrMOSを採用しているが温度の低さは特筆すべきものがある。こちらはコンデンサにタンタルポリマーコンデンサを複数実装しているのが特徴で、最近のGIGABYTEらしいタフな仕上がりにはゲーマーからオーバークロッカーまで満足出来そうだ。¥27,478 (税込)
●MSI
シミ的各社注目クーラー
-
コア数が増えた事によりCPUの発熱も増えており、5.3GHzという高いブーストクロックを活かすためには高性能なCPUクーラーは必須アイテム。
CPU温度が70℃以下の際にブーストが安定するので、高冷却な簡易水冷タイプがオススメだ。ラジエターサイズは240mmよりも上がオススメで、120mmサイズだとCPUを冷やし切れない場合があるので注意が必要だ。ミドルよりも上ではVRMヒートシンクにファンを搭載するモデルが多いのと、実装部品の品質の高から発熱が抑えられているので、簡易水冷使用時にネックとなる電源回路のオーバーヒートは発生しにくくなっている。
空冷クーラーの場合はツインタワー型のハイエンドクラスを選ぶのがベター。
●CORSAIR
-
シミコメ240mmラジエターを採用するCORSAIRの簡易水冷クーラー。OEM先が変更され冷却性能が向上しており、従来の280mmクラス相当の性能を発揮する。ファンは光らないが水冷ヘッドにはRGB LEDが搭載されている。¥18,700 (税込)