更新日:2018/08/25
「Rev-O-mate」──それは無限回転ダイアルと柔軟に設定可能な10個のボタンを備えたクリエイター向けデバイス。クラウドファンディングサイト「Kickstarter」にてプロジェクトをローンチし、なんと僅か3日間で目標金額を達成。最終的には300%Overの支援を得てリリースされたアイテムです。
お絵描き・画像編集・モデリング──パソコンでクリエイティブな作業をする際にひとつあるだけで格段に作業がやりやすくなるクリエイティブユーザー待望のアイテムを今回は大特集しちゃいます!
もともとはイラストレーターであるJACOさんが自作したアイテムからスタート
「Rev-O-mate」は元々イラストレーターであるJACOさんが自分自身で使うために電子工作で自作したアイテムがきっかけで生まれた製品。JACOさんがそれまで使っていた製品の最新OSドライバサポートが終了してしまったことにより、ドライバを必要としないデバイスを求めて制作を始めたと語っています。そんなJACOさんが自作した原型を見掛けたビット・トレード・ワンが自社の提供する「BTO マイ・プロダクト サービス」(個人の作品を製品化し、量産し、流通させることができる(商品化させる)サービスのこと)で商品化してみないか?と声を掛けたことがきっかけで今回の商品化に至ったそうです。
「Rev-O-mate」の概要
では具体的に「Rev-O-mate」がどんなアイテムか見ていきましょう。
「Rev-O-mate」は無限回転ダイアルと柔軟に設定可能な10個のボタンを備えたクリエイター向けデバイスです。ダイアルを含めた各種入力ボタンにはキーボードやマウスなどの各機能をユーザーの好みにあわせて割り当てることができる他、複数キーの組み合わせやマクロ入力にも対応します。専用ドライバを必要せずOSの標準ドライバで動作するので、一度ソフトウェアを使って動作を登録してしまえば後は環境を選ばず使い続けることが可能です。
製作者であるJACOさんのように使う場合は、PhotoShopやClipStudio、SAIなど、いわゆるお絵描きアプリの機能を割り振ります。拡大や反転など日頃よく使うショートカットキーを登録すれば操作が非常にシンプルになる他、一般的にはショートカットキーの設定されていない動作(例えば解像度を指定してのキャンバス出力など)に関してもマクロを駆使すれば登録が可能です。本来ひと手間掛かるタスクをワンタッチで済ませることが出来ることで格段に作業効率をアップすることが出来ます。
また、ソフトウェアごとに少しずつ操作の違うショートカットなどを同じ操作で動かせるよう登録することで、複数のソフトを利用する際の細かなストレス軽減にも使えます。
これらの設定(マクロなどを含む)は「Rev-O-mate」本体の内蔵メモリに記録することができるので、「Rev-O-mate」本体を持ち運ぶことで普段と異なる環境でもいつもの作業環境を再現することが可能です。プリセットは複数登録可能なので用途ごとに使い分けることもでき、今自分がどのプリセットを使用中かは「Rev-O-mate」本体のLEDカラーで視覚的に判別出来るようになっています。
このように「Rev-O-mate」は「あると便利」なクリエイター必携のアイテムです。
ハードウェアについて
「Rev-O-mate」は手のひらにすっぽり収まるサイズをしています。ダイアルと10個のボタンから成っており、デザインは完全な左右対称です。これはJACOさんのこだわりのひとつで、右利きユーザーも左利きユーザーも同じように使えるようにとの配慮からきています。
一番目に付く無限回転のダイアルはアルミ削りだしで、ボディも同じくアルミ素材を採用しています。ダイアルにもボタンにも一定の重量感・押しごたえのあるものを採用することで、誤ってボタンが押されてしまうなどの誤動作を防ぎ、安定した使い心地を実現しています。また、このダイアルは「回す」動作の他に押し込む動作にも対応しています。
また、概要でも触れた通り、デバイス内部に独立した記録用メモリが組み込まれており、ユーザーが設定したプリセットやプログラムしたマクロなどを記録しておくことが可能です。この内蔵メモリに直接保存することで、普段使わないPCに接続した場合でもすぐにいつもの環境を構築することが出来るようになっています。
プリセットやマクロを設定する専用ソフトウェアは設定時にこそ必要なものの、記録した後は並行して起動させておく必要がないため、PCに負担を掛けない点もメリットです。
ソフトウェアと実際の動作
「Rev-O-mate」最大の特長とも言えるのが、マクロの登録です。
例えば[キャンバスの解像度を指定値にして出力する]や、アナログ(紙など)に描いた線画をスキャンしてデジタルに取り込む手法をとるユーザーがよく利用する[輝度を透明に変換]などもキースイッチに登録することが出来るのです。
加えて、作成したプリセットは保存ファイルとして書き出し・読み込みが出来るので、ユーザー同士で作成したマクロを含むプリセットを交換することもできるようになっています。公式サイトではメジャーなソフトウェア用のプリセットを公開している他、JACOさんが実際に使っているプリセットの配布も予定されているので、まずはそれらを使ってみるのもオススメです。
実際に使ってみると、このような感じになります。
こちらは公式サイトにて公開されているクリップスタジオのプリセット。ダイアルを押し込むと一つ戻る、捻ると回転の動作になっています。
ブラシの濃淡や大きさの変更もボタンを押してダイアルで簡単操作可能です。
ツクモではイベントも開催
6/23(土)ツクモパソコン本店では「Rev-O-mate」の紹介イベントも開催されました。
第一部では生みの親であるJACOさんを交えてどのような経緯で生み出されたのか、試作品の実物の紹介、そして実際に「Rev-O-mate」を使用してイラストの作成などが行われました。第二部ではマクロ作成講座も行われ、ユーザーへ「Rev-O-mate」のメリットを広く紹介しました。
Rev-O-mate 仕様
対応 OS | 日本語版OS: Windows10,Windows8.1,Windows8,Windows7,macOS |
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対応インターフェース規格 | USB2.0/1.1 TypeA |
ボタン数 | 10+1(ダイアル部) |
ロータリーエンコーダー | ノンクリック無限回転 |
ケーブル長 | 約1.7m |
本体寸法 | W64×D64×H40mm(突起部除く) |
ダイアル径 | 約 44mm |
重量 | 約200g(ケーブル含む) |
その他機能 | 標準ドライバにて動作。設定は本体内部メモリに記憶。 |
電源 | USBバスパワー |
付属品 | 取扱説明書 1部 保証書 1部 |
保証期間 | お買い上げから 1年間 |
その他詳細は公式ページへ
いかがでしたか?
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ワンランク上の環境構築に是非ご検討ください。