更新日:2017/10/16
待望の4K対応!4倍の精度と筆圧レベルを持つ次世代ペンテクノロジー!
Wacomの液晶タブレット――通称『液タブ』といえば、プロクリエイターからアマチュアまで幅広く愛されるアイテム。
板状のタブレットにタッチペンで入力したものが画面に反映されるタイプ(液タブと対比し『板タブ』と呼ばれることも)に対し、液タブは液晶画面にタッチペンや指を使って直接描き込むことが出来るので、よりアナログ(紙に直接描くような形)に近い使用感があると言われています。
今回新たにラインナップされた『Wacom Cintiq Pro 16』は、同社従来製品で大人気を博したコンパクトタイプの液晶タブレット『Cintiq 13HD』に対し、なんと4倍の8192レベルの筆圧レベルを誇る次世代ペンテクノロジィ『Pro Pen2』を採用しています。
加えて最大4Kの解像度・CIE1931 Adobe RGB カバー率 85%・視差(画面にタッチした場所と書き出される場所がガラスの厚さなどでズレてしまう現象のこと)も更に改善……ということで、よりプロフェッショナル向けに、より紙に近い描き味へと進化した製品となっています。
実際、担当は当時Cintiq 13HD(筆圧レベル2048)もかなり手書きに近い描き心地だと感じましたが、本製品は更に解像度も高く筆圧レベルも精密、加えてドットピッチ(液晶画面を作っているドットとドットの隙間の大きさ)も狭いので本当に紙に描いているかのような使用感を覚えました!
鉛筆でさらさら~と描いているような心地。筆圧はかなり細かく反映されます。
薄くて軽い!新デザイン
『Cintiq 13HD』も発売時、その薄さや軽さが話題になりましたが、今回の『Wacom Cintiq Pro 16』も外形寸法 410 x 265 x 17.5 mm ということで非常に薄く、持ちやすくなっています。
また、重さも 1.5 kg と軽く、女性でも作業に使いやすくなっています。
デスクの上に設置するのはもちろんのこと、持ち運びなど含め環境を選ばず利用できるのは大きなメリットです。
また、手を置いて描きやすいエルゴノミクスデザインを採用したこや、シンプルなマルチタッチジェスチャーで自由に作品の拡大・縮小、回転が可能な点、バックライト付きのタッチキーが五基搭載されている点など、より便利で高機能でありながら使いやすくブラッシュアップされたデザインに進化しています。
裏面には折り畳み式スタンドや滑りを防止するラバーパッドが、側面には取り外し可能なペンホルダーやSDカードスロットが実装されています。
付属品など
『Wacom Cintiq Pro 16』の付属品です。
※ただし、ワコムリンクを利用しての画面出力時には 4K(正確には3840 x 2160)解像度を使用することは出来ず、WQHD(2560 x 1440)までとなります。
また、一般的にUSBと呼ばれる端子 USB Type-A ポートを変換し利用しても同じ解像度となります。
4Kで使うにはどうしたらいいの??
『Wacom Cintiq Pro 16』最大の魅力はなんといってもその解像度。どうすればその環境で使うことができるのでしょうか。
必要なのは内部の信号まで対応している『USB Type-C』
『Wacom Cintiq Pro 16』はUSB Type-Cしか入力端子が存在しないため、USB Type-Cでの利用が前提となります。付属品にあるワコムリンクを使用すれば、DPやHDMIでの出力が可能ですが、この場合解像度はWQHDに制限されてしまいます。本製品を4K出力で使うためには、USB Type-Cをそのまま利用する必要があるのです。
しかし残念ながら、USB Type-Cを使えば問題ないのかと言うと、そうではありません。USB Type-Cと一口に言ってみても、その内部仕様はPCによってさまざま(そもそもUSB Type-Cは形のことなんですよね)。画面が出るもの、出ないもの、画面を出した時の対応解像度などなど……見た目は同じでも、仕様に大きな違いがあることがほとんどです。きちんと『Wacom Cintiq Pro 16』を4K解像度で運用するには、内部的にも対応した規格のUSB Type-Cを使う必要があります。
ではどのUSB Type-Cならいいのでしょう?!
DisplayPort1.2に対応したDP Alternate Mode の USB Type-C を使う!
DP Alternate Modeとは、VESAによって標準化されたUSB Type-C(USB-C)の拡張仕様のこと。見た目としてはUSB Type-Cと全く同じなのですが、DisplayPort信号の伝送とUSB通信をUSBケーブル1本でおこなうことができるようになっています。この拡張規格に対応したUSB Type-Cが、画面出力可能のものになっています。
――じゃあこの拡張仕様に対応した USB Type-C に繋げばいいのか!?……残念ながら、まだ必要なことがあります!
USB Type-Cから出力される画面解像度は、そのPCのDisplay Portのバージョンがいくつか、に依存しています。旧型のDisplay Port信号が伝送されている USB Type-C では画面出力は出来ても解像度に制限を受けてしまいます。
まとめると、
【内部のDisplay Portバージョンが1.2以降のPCを使用し、その信号が伝送されるUSB Type-CでCintiq Pro 16に画面出力】
してはじめて、4Kでの運用が可能になるというわけです!
お手元の機器が対応しているかどうか。『Wacom Cintiq Pro 16』を購入前に確認する事をおすすめします。
いかがでしたでしょうか。
高精細・高解像度の画面と非常に繊細な筆圧感知で、
まるで紙に描いているかのような使用感の『Wacom Cintiq Pro 16』。
4Kでの出力を行うのに少しコツはいるものの、
クリエイディブな活動のお供として非常にオススメの製品となっています。
まるで紙に描き込んでいるかのような使用感を是非味わってみてください!
お求めは是非ツクモにて!
製品画像
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製品仕様
外形寸法 | 410 x 265 x 17.5 mm |
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重さ | 1.5 kg |
表示サイズ | 15.6型 |
液晶方式 | IPS方式 |
最大表示色 | 1677万色 |
視野角 | 水平176°/垂直176° |
コントラスト比 | 1000:1 |
最大輝度 | 250 cd/m2 |
色域 | CIE1931 Adobe RGB カバー率 85% CIE1931 Adobe RGB 面積比:94% CIE1976 Adobe RGBカバー率90% CIE1976 Adobe RGB 面積比 94% |
最大表示解像度 | 4K(3840 x 2160ドット) *3840x2160の解像度の場合はUSB Type-Cでの接続が必須 |
マルチタッチ機能 | ○ |
筆圧レベル | 8192レベル |
消費電力 | 33 W 以下 (通常時)/3 W 以下 (スタンバイ/サスペンド時) 0.5 W 以下 (オフモード) |
対応OS | Windows 7以降(最新のSP適用)、MacOS 10.10以降 |