マザーボードは、CPU、メモリ、グラフィックカードなどの拡張カードやHDD、光学式ドライブなど、パソコンを構成するパーツが全て繋がる、最も重要なパーツです。
基本的な部分はどのマザーボードでもほぼ同じ仕組みですが、搭載されている付加機能や大きさ、見た目は非常に多彩です。
どのマザーボードを選べばいいのか、悩んでいるあなたもこの特集を見れば大丈夫!あなたが作りたいパソコンにふさわしいマザーボードがきっと見つかるはずです。
マザーボードの選び方
A.新しくPCを作る方
今主流となっているのはIntelのCore 2、AMDのAthlon、Phenomです。使ってみたいCPUで、選べるマザーボードが変わってきます。CPUは製造プロセスやリビジョンの違いで対応できないマザーボードもあるため、メーカーのCPU対応表を確認していただくことをおすすめします。
1.CPUから選ぶ
今主流となっているのはIntelのCore 2、AMDのAthlon、Phenomです。使ってみたいCPUで、選べるマザーボードが変わってきます。
CPUは製造プロセスやリビジョンの違いで対応できないマザーボードもあるため、メーカーのCPU対応表を確認していただくことをおすすめします。
2.PCケースから選ぶ
使いたいPCケースの対応フォームファクターをご確認ください(図1)。ATX対応であればMicroATXでもMiniITXでも使用可能ですが、MicroATX対応のケースにATXのマザーボードは使えません。
図1. PCケースとマザーボードの対応表
マザーボードと同じフォームファクタ※1に対応したケースを用いれば、拡張カードやI/Oパネルとケースとが干渉することなく使うことができます。 |
マザーボード |
ATX |
Micro ATX |
Mini ITX |
PCケース |
ATX |
○ |
○ |
○ |
Micro ATX |
× |
○ |
○ |
Mini ITX |
× |
× |
○ |
- ※1 … フォームファクタ
- マザーボードの大きさ、ケースの固定に使うネジ穴の位置、I/Oパネルの位置と大きさ、拡張スロットの位置を規定した規格。
マザーボードの大きさ
規格 |
横幅 |
奥行き |
ATX |
305mm (12.0inch) |
244mm (9.6inch) |
Micro ATX |
244mm (9.6inch) |
244mm (9.6inch) |
Mini ITX |
170mm (6.7inch) |
170mm (6.7inch) |
B.パーツを流用して作る方
CPUとソケット
CPUを流用したい場合、ソケットが合っているかをまず確認しましょう。
DDR2 メモリ
DDR3 メモリ
メモリの種類が対応しているかも要チェックポイントです。
IDEコネクタ |
SATAコネクタ |
HDD、光学式ドライブについては、SATAもIDEもたいていのマザーボードに実装されているので接続が可能ですが、モデルによっては、IDEに繋いだ光学式ドライブからWindowsがインストール出来ない場合がありますので事前の確認が必要です。
PS/2ポート キーボードのみ |
PS/2ポート キーボード、マウス |
FDD、PS/2ポート(キーボード、マウス)については、最近では省略されているマザーボードもあります。
PCIスロット
PCI接続のサウンドカードやキャプチャーカードなどを流用するのであればPCIスロットの数も注意しましょう。
マザーボードを見てみよう
マザーボードの主要部品 (P5K-E)
- 1.チップセット
-
MCH・ICH(ノースブリッジ・サウスブリッジ)で構成される。まれに1チップで両方の機能を搭載したものもあります。
搭載できるCPUやメモリの種類はこのチップセットでほとんど決まってきます。
オンボードグラフィック機能を搭載しているマザーボードは、チップセットに内蔵されていることがほとんどです。
- 2.メモリスロット
-
マザーボードによって使用できるメモリは決まっています。メモリとメモリスロットには間違って挿さないように切り欠きが入っています。強引に違うメモリや、逆に挿そうとすると破損の原因となるので注意が必要です。
製品によっては複数規格のメモリスロットを搭載しているものがありますが、排他利用なので、例えばDDR2とDDR3を搭載していても同時に使用する、ということはできません。
デュアルチャネル対応という場合、基本的にメモリを2枚一組でセットすると性能がアップします。
- 3.PCI Express x16スロット
-
主にグラフィックボード増設に使います。たいていはMCH(ノースブリッジ)に近いものがそれに当たります。
複数このスロットを搭載していても、全部がx16での動作をするとは限りません。チップセットによってx8であったり、x4での動作となっています。
- 4.PCI Express x1スロット
- PCIに代わる高速インターフェイスで、周辺機器の増設用として使います。
- 5.PCIスロット
- 周辺機器はまだPCI接続のものが多いので、このスロットが多い方が何かと便利です。
- 6.オンボード機能
-
オーディオ機能やLAN、IEEE1394などが搭載されています。今では増設カードと比べても遜色ない性能になってきています。
オーディオ機能は、HD(ハイディフィニション)オーディオといって、高音質データも扱える性能をもっているものが主流です。
LAN機能もギガビット対応のチップを搭載しているものが主流となっています。
さらにこだわるならここに注目!
メーカーのマザーボード紹介ページを見るとクローズアップされている特長に注目してみるのも選択に迷った時の助けになるでしょう。次のようなことが大きく取り上げられています。
- 1.チップセットのヒートシンク
-
個性的なヒートシンクを搭載したマザーボードはハイエンドクラスになるほど多くなります。
だからといってチップセットの発熱が大きいとは限りません。
発熱や負荷の高くなるハイエンドCPU使用時の、より効率的な冷却、高負荷時の安定性を追及した姿なのです。
- 2.コンデンサ
-
耐久性の高いアルミ固体電解コンデンサだけを使った製品や、日本製コンデンサだけを使用する製品などがあります。
ハイエンドマザーボードほどこれらの使用率は上がっていきます。
コンデンサはPCの電気周りを安定させる重要な部品なので、安定性を重視するなら注目する部分です。
- 3.電源回路のフェーズ数
- フェーズ数が多いほど、電流が安定し、発熱が減るというメリットがありますが、コストも当然かかるのでやはりハイエンド製品ほど多くなっています。
- 5.メーカー独自の省電力機能
-
メーカーによっては独自の省電力回路を用いて、効率の良い電力供給を行なっています。発熱の減少にも効果があります。
- MSIのDrMOS
- GIGABYTEのDynamic Energy Saver
- ASUSのEPU-6 Engine
などがこの機能に当たります。