更新日:2008/04/09

1998年、オンキヨーのオーディオボード、「SE-50」、「SE-70」が登場。
オーディオメーカーならではのこだわりと品質で、一躍、PCサウンド トップブランドの仲間入りを果たしました。
以来、高級オーディオに匹敵する音楽再現性を実現するために常に進化を続けています。
そして2008年。
WAVIOブランド10周年を記念したスペシャルモデルが登場!
今一番人気の、「SE-200PCI」をベースに、さらに音を極めました。
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SE-200PCI LTD |
【 メーカー商品詳細 】 |
製品特長
■ NEW アナログ2ch出力部分に銅シールドカバー採用
■ NEW 新しく開発したAUDIOコンデンサーを回路全般に渡り搭載
■ 高品質パーツ採用のデジタル回路
■ 電力供給とグランド電位の安定化を図った回路設計
■ デジタルノイズを除去する特許技術「VLSC」回路 |
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SE-200PCI LTDと従来モデルの違いを探る
全体を比較してみよう |
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まずは「SE-200PCI LTD (以下LTDモデル)」と、「SE-200PCI (以下従来モデル)」の全体を比較してみましょう。
ぱっと見で違うのはやはり銅シールドカバーの部分でしょう。圧倒的な存在感を示しています。
よく見てみると従来モデル(発売直後のものです)でもすでにシールドカバーのシルク印刷が。
なんらかの理由でオミットされていたシールドカバーがようやく陽の目を見た? |
ブラックボックスの中を見てみよう |
それではLTDモデルのシールドカバーを外してみましょう。※
なにやらスポンジ状の物体が。カバーとプレートのアースか、保護材か・・・。役割も材質もわかりません。申し訳ございません。
さて、スポンジを外すと・・・回路は一緒で、ここもコンデンサーが変わっています。
コンデンサーについては次で。
オペアンプはTIのNE5532APで、変更はありません。
※サンプル品を使用しています。製品で行うと、保証が受けられなくなりますのでおやめください。 |
 
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コンデンサーを比べてみよう |
 
 
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刷新されたコンデンサーは、メーカーからして変わっています。
従来モデルはニチコンのコンデンサー中心でしたが、LTDモデルでは東信工業のコンデンサーを使用しています。
中でも銀色に輝くものは、「Jovial」という愛称のある高級オーディオ用のコンデンサー(UTSJシリーズ)です。評判のいいコンデンサーです。
他の黒いコンデンサーも、東信工業のオーディオ用です。
真ん中のもっとも大きいコンデンサー、OSコンは従来モデルと同じものです。
2ch回路部分の、従来モデルで「ELNA SILMIC II」の部分は「Jovial」に変わっています。 |
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従来モデルから受け継ぐオーディオメーカーならではのこだわり
高品質パーツを採用したデジタル回路 |
デジタル回路部の基本パーツ構成は従来モデル同様、イギリスWolfson社製高級オーディオ用DAC(デジタル-アナログ変換回路)「WM8740」や、高周波信号に非常に優れた特性をもったコンデンサー 三洋電機製「OS-CON」を採用。
また、クロック回路には通常使用される±50PPMの約5倍の精度を誇る超高精度(±10PPM)の水晶発振子を搭載し、精度の高い高品質なD/A変換を実現しています。
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電力供給とグランド電位の安定化を図った回路設計 |
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中央部に搭載した巨大な電解コンデンサーがカードの電力供給を安定したものにしています。
信号処理の基準となるグランドラインには、厚み1.0mm、幅7.0mmの銅バスプレートを採用。銅板の特性を活かして、超低インピーダンスのグランドを実現し、電位の変動を極限まで抑制し、信号基準電位を安定させています。
結果、音楽要素を決定する微細な信号も漏らさず再生することが可能となり、楽器の音色や質感をリアルに再現できるのです。
銅バスプレートは2ch出力側だけでなく、7.1ch出力側にも専用のものを配置。マルチチャンネル環境でも豊かな再生を可能としています。 |
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デジタルノイズを除去する特許技術「VLSC」回路 |
SE-80PCIから搭載が始まったオンキヨーオーディオボードでおなじみの「VLSC」回路。
D/A変換時に発生するパルス性のデジタルノイズを排除する画期的な回路です。
滑らかな音楽信号の生成を実現することで、圧縮音源を含むデジタル音源の再生品質を飛躍的に向上させています。
回路全体を左右独立かつ完全シンメトリー配置。専用独立電源、高性能出力カップリングコンデンサーを搭載しアナログ再生品質を高めました。
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その他の特長 |
- ハイビット・ハイサンプリング光デジタル入出力端子を装備
- メインチップには、高性能コントロールチップ「VIA Envy24HT」を採用、さらに高級オーディオ機器にも採用されているA/Dコンバーター、24bit/192kHz対応D/Aコンバーターをそれぞれ独立して搭載しています。
デジタル端子には、入力・出力ともに光デジタル端子を装備。入力は24bit/96kHz、出力は24bit/192kHzの音楽信号に対応、より高品質な音楽録音・再生が可能となっています。
また、光デジタル出力はデジタルパススルーにも対応していますので、AVアンプなどと接続して、5.1chサラウンド再生も可能です。
- 7.1chアナログ出力にも対応したマルチチャンネル入出力端子を装備
- マルチチャンネル入出力端子は、マルチ入出力ケーブルを使って、LINE IN、MIC INに加え、7.1chのアナログ出力に対応していますので、映画やゲームを臨場感あふれる迫力のサウンドで楽しめます。
また、ハイクラスのAVアンプなどと接続すれば、DVDも映画館に迫るリアルサウンドで楽しめます。
- EAX2.0、A3D対応
- ゲームの効果音を臨場感溢れる迫力あるものにします。
- QSound、STEREO EXPANDER搭載
- 2chスピーカー使用時に臨場感のある3Dサウンドで出力したり、2chのソースをマルチチャンネルで再生したりできます。
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製品仕様
型番 |
SE-200PCI LTD |
SN比 |
115dB(2ch ANALOG OUT) |
周波数特性 |
0.3Hz~88kHz(2ch ANALOG OUT, +0./-3db) |
デジタルINサンプリング周波数 |
32, 44.1, 48, 88.2, 96kHz |
デジタルOUTサンプリング周波数 |
32, 44.1, 48, 88.2, 96, 176.4, 192kHz |
動作環境 |
対応機種 |
PCI(Ver.2.1以上)バススロットを持つPC/AT互換機 |
OS |
Windows 2000 professional(SP3以上)/XP(SP1以上)/Vista 日本語版 ※いずれも32bit版 |
CPU |
32ビット(x86)または64ビット(x64)のプロセッサ 2000/XP:800MHz以上, Vista:1GHz以上 |
メモリー |
128MB以上(2000/XP), 1GB以上(Vista) |
その他 |
CD-ROMドライブ(ソフトウェアインストール時に必要) |
入力端子 |
ANALOG IN ×2(ステレオRCA) |
MIC IN ×1(3.5mm/モノラル) |
DIGITAL IN ×1(光) |
出力端子 |
2ch ANALOG OUT ×1(ステレオRCA) |
DIGITAL OUT ×1(光) |
7.1ch ANALOG OUT(Front L/R, Center, Surround L/R, Surround Back L/R, Subwoofer) |
[パッケージ内容] SE-200PCI LTD本体、ステレオRCA⇔ステレオRCA(0.8m 1本)、マルチ入出力ケーブル(140mm 1本)、 光デジタルケーブル(1m 1本)、CD-ROM、取扱説明書、保証書、ユーザーカード |
フォトギャラリー ※写真をクリックすると拡大写真が見られます。
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※若干筆者の主観が入ってますが、ご容赦下さい。 |
1998年 SE-50 / SE-70(販売終了) |
オンキヨーがPCサウンドに参入。当時は圧倒的にクリエイティブのSoundBlasterが人気。
ISAバスとPCIバスの過渡期でもありました。
先立ってクリエイティブからSoundBlaster Live!が登場し、プロ用サウンド並みの機能や音質を比較的手軽に手に入れられるようになりつつある中、オーディオメーカーが作る、音質にこだわった設計のサウンドカードということで注目を集めました。
当時、DTM(デスクトップミュージック)といえばMIDIが圧倒的。WebSynthというソフトウェアシンセが付属し、MIDIの音源にもこだわっていました。
ただ惜しむらくはISAバスだったことでしょうか。 |
1999年 SE-100PCI(未発売) |
サウンドカードはすっかりPCIバスに世代が変わり、オンキヨーからもいよいよPCIバス対応のサウンドカードが登場ということで、かなり盛り上がっていました。
チップに高品質、高音質と評判が高かった、PhilipsのThunderBird AvengerというDSPを搭載するということで、PCサウンドマニアの間では相当注目されていました。
が、しかし、チップ生産の遅れが原因で結局2000年に発売中止となってしまいました。
その後、このチップを搭載したサウンドカードは他社からいくつか発売されました。使ってみましたが、音もドライバも、癖のあるサウンドカードだったと記憶しています。 |
2001年 SE-120PCI(販売終了) |
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SE-100PCI発売中止から約1年。SE-120PCIが登場。ずいぶんと待たされただけのこともあり、店に出せばすぐなくなる、というヒット商品になりました。
ESS Maestro M3iとSigmaTelのハイエンドCODECを搭載、オーディオ機器同等の部品を使った贅沢なサウンドカードでした。
デジタル入出力が充実していたのも良かったです。
チップ内蔵のMIDI音源はあまりよろしくなかった(というか、FM音源だった?)ので、これもWebSynthが付属していました。 |
2002年 SE-80PCI(販売終了) |
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すっかりオンキヨーサウンドカードではおなじみの回路「VLSC」を初めて搭載、さらに音に磨きがかかり、しかもSE-120PCIの半額くらい(SE-120PCIが24800円(税抜)、SE-80PCIが12500円(税抜))と安価に手に入るということもあり、これも大ヒットしました。
手軽にPCサウンドをオーディオ機器レベルにすることができるSE-80PCIは、PCサウンドの音質というものに対してそれほど気を配っていなかった人にもアピールした、金字塔的製品といえるのではないでしょうか。
しかし、光デジタル出力×2というのが今もって不思議な仕様です。 |
2004年 SE-150PCI(販売終了) |
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これを初めてニュースサイトや商品情報で見た人は、きっとこう思ったことでしょう。 「コンビナート?」「何の工場よ?」
真ん中に鎮座する巨大コンデンサーに目を奪われる人は大勢いたことでしょう。
2ch専用出力とマルチチャンネル出力をそれぞれ搭載、PCをオーディオとして使う人、マルチメディアに使う人、幅広く対応できる強力なサウンドカードでした。
これを買う人はほとんどが2ch専用出力目的だったと思いますが。
この構成は後継のSE-200PCIにも受け継がれています。 |
2005年 SE-90PCI(販売中) |
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ある意味、オーディオマニアのためのサウンドカードでしょう。徹底的に2ch出力にターゲットを絞った再生専用カードです。
シンメトリ(対称)に配置された左右チャンネル専用VLSC回路が見た目にも美しい。
ロープロファイルPCI対応なのも結構うれしいところです。 |
2006年 SE-200PCI(販売中) |
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SE-150PCIの正統進化系。2ch専用出力回路にシンメトリ配置を採用したり、加えてマルチチャンネル出力の音質にも気を配った設計がされています。
LTDモデルとの比較写真で使っているこれは、現在筆者が使用中の私物でして。
我が家ではSE-150PCI-モンスターケーブル(BIL250)-GX-77Mと接続、それなりに満足しております。
SoundBlaster X-Fiも別のPCから同じ経路で使ってますが、明らかに音が違います。
X-Fiは部分部分をやや強めに色付けした派手な印象があるのに対して、SE-200PCIは、元の音に均等に力づけるような感じです。 |
2008年 WAVIO 10周年、SE-200PCI LTD発売! |
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