PLCは、電気配線（電力線）を使用してデータを伝送する通信技術です。映像や音声などの情報データを「PLCアダプタ」によって高周波の信号（2MHz～30MHz）に変換して電力線に乗せ、データ通信を行います。
　
　と書くと、なにやら難しそうですが、実際の変換作業や通信は「PLCアダプター」がやってくれますので心配ありません。
　必要なのは「PLCアダプター」の設定とPCとの接続だけです。
　
※インターネットに接続するにはISPとの契約や、モデム、ルーター、LAN ケーブルなどの機器が必要になります。また、接続家庭内の配線状況によっては、通信できないコンセントがある場合があります。
　現在、日本国内において利用可能なPLCの通信方式は「HD-PLC」、「UPA」、「HomePlug」の3方式があり、それぞれの通信規格に互換性はありません。
　それぞれの通信方式の違いについては、後述の通信規格をご参照ください。

• 製品特徴
• PLCのメリット
• PLC について
• 通信規格
• 製品仕様
• HD-PLC規格対応 アダプタ
• UPA規格対応 アダプタ
• ご一緒にいかがですか？

有線LANや無線LANと比較してPLCのメリットはどこ？

　新たに配線を行なう必要がありません。
　
　有線LAN の場合、PC、ルーター、ハブなど、接続する機器同士の間にケーブルを設置する必要があります。
例：一階と二階でPCを使用したい場合有線LAN ではケーブルを設置する必要があります。
　設置状態によっては邪魔になりますし、見た目にも美しいとはいえないかも知れません。
　
　無線LAN ではケーブルの設置は必要ありませんが、マンションの様に鉄筋コンクリートの建物や構造に金属を使用している住宅では電波の通信状態が悪くなる傾向がありますし、複雑なセキュリティ設定が必要です。無線LAN では適切な暗号設定が行なわれていない場合、他の機器からネットワークが閲覧可能になるなど、通信データを傍受される恐れがあります。
　
　PLCでは暗号の設定は機器設定時（自動もしくは手動、製品によって異なります）に自動的に設定されます。暗号設定を手動で行なう必要はございません。

PLC についてもっと教えて

■セキュリティはどうなってる？

PLCは通信方式によって「AES 128bit」または「3DES」という暗号技術を採用し、高度な情報セキュリティを実現しています。

■PLCアダプターは何台から使用可能ですか？

　送信側の「PLCアダプター」で高周波の信号（2MHz～30MHz）に変換して電力線に乗せ、受信側の「PLCアダプター」で映像や音声などの情報データに再変換するため、最低２台の「PLCアダプター」が必要になります。
　2台の「PLCアダプター」がある状態で「PLCアダプター」を追加する場合は1台から追加が可能です。また、接続する機器ごとに「PLCアダプター」が必要なわけではなく、「PLCアダプター」にスイッチングハブを接続し、複数の機器を接続することが可能です。（スイッチングハブに接続可能な台数は製品によって異なります。メーカーサイトでご確認ください。）
　
※接続するハブは必ずスイッチングハブをご使用ください。リピーターハブ（ダムハブ）の使用は通信速度低下の要因となります。

■通信速度が遅くなる原因は？

機器間の配線の距離、他の機器による干渉、分電盤、異相などによる減衰があります。使用環境により速度変化することがあり、同じ宅内でも機器間の配線状況、コンセントの配置などで通信速度に差が出る場合があります。

• 機器間の配線の距離...電力線上の信号は配線の長さと共に減衰します。（実際の機器間の距離が短くても配線の長さが短いとは限りません。）
• 他の機器による干渉...電力線を使用して通信を行うPLCは、同じ配線上に接続されている電化製品の影響により、通信速度が低下する場合があります。PLC及び他の機器の接続方法を変更することで、通信状態が改善される場合があります。
  　
  ※電化製品には電気ノイズを発生するものがあり、電気ノイズが電力線を通ると、通信速度に影響を与える場合があります。電気ノイズを発生しやすい電化製品例：充電器（携帯電話の充電器を含む）／ACアダプター（モデム、ルーター、ノートパソコンなど）／ヘアドライヤー／掃除機／異なる通信規格の PLC 機器／調光機能付き照明器具やタッチランプ／電気ドリルなど上記機器との併用は可能な限り避けてください。併用する必要がある場合は、上記機器にノイズフィルタをつけるか、ノイズフィルタ付きの電源タップに上記機器を接続してご使用ください。
  ノイズフィルタ付きの電源タップに PLC アダプタを接続しないで下さい。通信速度が低下する場合、通信できない場合があります。
  　
  ※PLCの通信信号を減衰させ、通信できない可能性がある機器例：OAタップ（テーブルタップ）／フィルタ付き電源タップ／雷サージ対応電源タップ／無停電電源装置（UPS）
• 分電盤...PLCは同じ分電盤の中だけでの使用を前提としています。分電盤を介しての使用はできません。
• 異相...一般家庭の単相三線式100V配線には、L1相、L2相という2種類があります。
  L1相とL2相間の異相間通信の場合は、同相間の通信に比べて信号が多少減衰するため、PLC通信に干渉する機器の影響と重なって、通信できない場合もあります。
  分電盤のL1相とL2相の配置については分電盤メーカーにご確認ください

■他の機器への影響は？

PLCアダプターは以下の機器の電気ノイズ源となる場合があります。
アマチュア無線／短波ラジオ／無線を利用した遠隔操縦機器／調光機能付き照明器具やタッチランプなど／異なる通信規格の PLC機器／ワイヤレスマウス
　
※無線通信への影響が発生した場合について
PLC機器は、短波放送、アマチュア無線、電波を利用した天文観測、船舶・航空無線などと同じ周波数帯を使用した機器の為、それら無線設備近辺で使用した場合に業務の妨害となる可能性があります。継続的かつ重大な妨害の原因が PLC 機器にあると確認された場合は、電波法により妨害を除去するために必要な措置（全ての PLCアダプターを電源コンセントから抜くなど）を総務大臣から命じられることがあります。

■使用上の注意

PLC機器からの高周波信号が、医療機器に影響を及ぼすことがあります。誤動作による事故の原因になりますので医療機器の近くでは使用しないでください。電波法により屋外での使用は禁止されています。PLC機器は必ず屋内でご使用ください。